彼女と一緒に暮らしたい。レズビアンカップルが同棲前に考えておきたいこと
彼女と一緒に暮らしたい。そう思ったとき、何から考えればいい?
付き合ってしばらく経ち、週末はほとんど彼女の家で過ごすようになった。着替えや化粧品も少しずつ置くようになり、帰るときには「もうこのまま一緒に住んでもいいんじゃない?」なんて話が出ることもあります。
好きな人と毎日一緒にいられる生活は楽しそうですし、これから女性と恋愛をしてみたい人にとっても「いつか彼女と暮らしてみたい」と思うことはあるでしょう。
ただ、デートと生活は少し違います。好きだから自然に全部うまくいくというより、生活の細かな違いを知りながら二人の形を作っていくのが同棲です。
気づけば「ほぼ同棲」になっていることもある
同棲は「今日から一緒に住みます」とはっきり始まるとは限りません。彼女の家にいる時間が少しずつ増え、いつの間にか生活の半分以上を一緒に過ごしていたということもあります。
生活費は「半分ずつ」が一番公平とは限らない
一緒に暮らすとなれば避けて通れないのがお金です。家賃、光熱費、食費、日用品、外食代など、今まで一人で払っていたものの一部が二人のお金になります。
分かりやすいのは50%ずつですが、収入差が大きければ片方だけ負担感が強くなることもあります。大切なのは計算上きれいに半分になることより、二人とも無理なく続けられることです。
4万円+4万円
計算が分かりやすく、不公平感も出にくい方法です。一方で収入差が大きい二人だと、同じ4万円でも負担の重さは違います。
生活費も2:3を目安にする
金額ではなく負担感を近づける考え方です。収入が変わったときに見直すルールも決めておくと続けやすくなります。
食費・光熱費はBさん
毎回割り勘する必要がないので管理は楽です。ただし支払額が変わったときに差が大きくなっていないか、ときどき確認した方が安心です。
「生活費」と「自分のお金」の境目も意外と曖昧
家賃や電気代は分かりやすくても、スーパーで買ったお菓子や化粧品、シャンプー、生理用品などはどちらのお金から出すのか迷うことがあります。外食も「今日は家で食べる代わりだから生活費」「今日はデートだから個人のお金」と感じ方が違うかもしれません。
最初から細かく一円単位で決める必要はありませんが、二人が「これは共同」と思っている範囲が同じかくらいは確認しておくと、後になって「私ばっかり払ってる」と感じにくくなります。
家事は量より「気になる基準」の違いが出やすい
女性同士だから家事が自然に半分になるわけではありません。
一人暮らしなら、自分が気になったときに掃除をして、自分が食べたい日に料理をすれば済みます。同棲するとそこにもう一人の基準が入ってきます。
たとえば片方は「洗濯物が少したまっても平気」なのに、もう片方は毎日洗いたいかもしれません。料理を作るのは好きでも洗い物は嫌い、掃除機は平気だけれど風呂掃除だけは苦手ということもあります。
二人で一度話してみたいこと
- 料理はどちらが多く担当したい?
- 洗濯はどのくらいの頻度でしたい?
- 掃除で特に気になる場所はある?
- どうしてもやりたくない家事はある?
- 忙しい週はどうする?
「料理50%、掃除50%」と数字だけ合わせるより、得意なことと嫌いなことを先に出した方が、結果的に二人とも楽になることがあります。
服も化粧品も、同じ女性だから共有して当然ではない
サイズが近い二人なら「その服ちょっと貸して」となることもありますし、お揃いではなくても自然に同じものを使う生活になることもあります。
それ自体は女性同士の二人暮らしの楽しいところでもありますが、勝手に服を着られるのが苦手な人もいます。高価な化粧品を何となく共有していたら、片方だけがずっと買い足していたということもあるでしょう。
共有できることが多いほど仲が良いわけではありません。「これは一緒に使おう」「これは自分用」という境界が二人で分かっている方が暮らしやすいこともあります。
一人になりたい日はあっていい。
付き合っている頃は「今日は彼女に会える」と思っていた時間も、一緒に暮らせば毎日のことになります。それはうれしい変化ですが、仕事で疲れた日や何も話したくない日まで、ずっと同じテンションで過ごせるとは限りません。
一人で映画を見たい、イヤホンをして動画を見たい、友達と出かけたい、今日は早く寝たい。そんな日があるからといって、恋人への気持ちが冷めたわけではありません。
むしろ同棲が長くなるほど、「一緒にいる時間」と「一人でいる時間」の両方を持てることが楽な関係につながることがあります。
二人の関係を、誰にどこまで話している?
レズビアンやビアンのカップルの場合、同棲そのものとは別に「周囲へどう説明しているか」が生活に関わることがあります。
片方は友達にも家族にも彼女がいることを話していて、もう片方は職場では恋人の存在を話していない。そんな二人も珍しくありません。
ここで大事なのは「カミングアウトするべきか」を決めることではありません。自分だけではなく、相手がどうしたいと思っているのかまで知っておくことです。
なお賃貸契約や入居手続きについては物件や契約条件によって扱いが異なるため、実際に部屋を借りる段階では不動産会社や契約書の内容を確認してください。
同棲の良さは、特別なデートより普通の日に出ることもある
同棲について考えると、お金や家事など面倒な話が多くなります。でも一緒に暮らしたいと思う理由は、効率よく生活するためだけではありません。
仕事帰りに二人でスーパーへ寄って夕飯を決める。先に帰った彼女が部屋にいる。休日は別々のことをしていたのに、夕方になったら自然に同じテーブルでご飯を食べる。
そうした何でもない時間に、「この人と暮らしているんだな」と感じられることも二人暮らしの良さです。
まだ彼女がいなくても、知っておいて損はない
今この記事を読んでいる人が、すでに同棲を考えているとは限りません。レズビアンの恋愛について知りたくて読んでいる人や、いつか女性と付き合ったら一緒に暮らしてみたいと思っている人もいるでしょう。
恋人を探すときは相手の見た目や性格、趣味などに目が向きやすいものですが、付き合いが長くなれば生活の相性も少しずつ見えてきます。
早い段階から「この人と同棲できるか」を採点する必要はありません。ただ、恋愛の先にはデート以外の時間もあると知っておけば、自分がどんな関係を望んでいるのか考える材料にはなります。
身近に女性を恋愛対象としている人が少なければ、レズビアン向けのイベントやコミュニティ、掲示板などで女性との交流を始める人もいます。そこで出会った相手とも、最初から将来を決める必要はありません。話して、会って、少しずつ一緒に過ごす時間が増えた先に二人暮らしを考えることもあります。
「そろそろ一緒に住む?」となったら二人で話したいこと
全部に同じ答えを出す必要はありません。「私はこう思っていた」を知るだけでも十分です。
二人にとって暮らしやすい形なら、それでいい
女性同士だから生活費は半分、家事も半分、何でも共有できる。そんな決まった形があるわけではありません。
お金をきっちり分けた方が楽な二人もいれば、細かく考えない方がうまくいく二人もいます。一緒の休日を大切にしたい人もいれば、それぞれ好きな場所へ出かける方が心地いい人もいるでしょう。
同棲前に全部決め切る必要はありません。生活して初めて分かることもありますし、途中でルールを変えても構いません。
大切なのは、「普通のカップルならこうする」ではなく、「私たちはどうしたら暮らしやすい?」と二人で考えられることです。
一緒にご飯を食べる、洗濯物を干す、何も話さず同じ部屋で過ごす。そんな普通の日を重ねていくことも、女性と女性が付き合う先にある一つの暮らし方です。